4号機の完成にあたり最大の障害となったミストノズル周りのトラブル。いかにも詰まりやすそうなミストノズルが原因だという先入観から、解決までが長引いてしまいました。今後の糧とするため、対応をまとめます。
トラブル発生から解消までの軌跡
ひとつひとつを語り始めると何日かかるかわかりません。起こった出来事とその対応を簡潔にリストアップします。
- ミストがでないノズルが散見される。
- 日に2箇所程度のペースで増える。
- 分解清掃できないタイプのノズルであるため、予備と交換して復旧。
- 再発&交換を繰り返すうちに予備が底をつく。
- オリフィス径が大きいノズルに交換してみる。
- 全体的に水圧が低下傾向。ミストが出ているノズルも弱々しい、
- フィルターの目詰まりを疑い清掃。汚れ少ない。水圧変わらず。
- ストレーナの目詰まりを疑い清掃。汚れ多い。水圧変わらず。
- 分解清掃可能なノズルを発注し交換。
- 依然として水圧が回復しない。水がでないノズルがさらに増える。
- ポンプを1段階強いものに交換する。
- 水圧が回復しミストが復活する。しかしポンプがうるさい。
- 再び水圧が低下。
- 給水側のホースに潰れを発見。潰れた部分を切除。
- 水圧が回復。
- ポンプを元の弱い方にもどす。
- ミスト安定稼働。
- ホースをウレタン製のものに交換。
- トラブル解消し安定稼働モードに。
原因はホースの”潰れ”
解決してみれば、ポンプの負圧によってホースが吸い潰されたことにより、流量が極端に制限され、ミストノズルが正常稼働する圧力を下回ったという事が原因でした。ホースが潰れたタイミングとしては以下の2段階を踏んでいると思われます。
- #8:ストレーナが目詰まりした状態でポンプを稼動していた
- #11:ポンプを強化したことで負圧も上昇した
完全に部材の選定ミスです。排水側の圧力だけを考えて散水ホースで十分と思っていたのですが、ストレーナ&フィルタ~ポンプ間の負圧に対しての意識が飛んでいました。
ホースの選定について

現在使用しているポンプはSEAFLOの21シリーズという物になります。写真でいうと下の黒い方です。白い方は一回り強力な22シリーズです。21シリーズの動作圧力は25PSI前後、約172kPaと換算できます。この数値がそのまま給水側の負圧になるかと言われればNOでしょうが、給水側で負荷がかかれば覚悟すべき数値です。
そう考えてみると、蛇口からの給水が基本である散水ホースには、負圧性能の表記がありません。交換に使用したウレタンホースには、-101.294kPaと表記されていました。数値的にポンプの圧力には遠く及びませんが、流量が半減する程度の状態までは平気と考えられるでしょう。
ちなみに、ウレタンホースの最高使用圧力は600kPaだそうですので、とりあえずでウレタンホースを選択しておけば問題ないかと思いますね。